はじめに
筆者は2020年3月にブログを始めたブログ歴3年ちょっとのブロガーです。
始めたころに作成したブログは、開始1年で300万PVを記録するちょっと大きなメディアにまで、成長させることができました。
ブログのプロと呼ばれる方々にはまだ遠く及ばないものの、ちょっとした成功体験を得られたと感じたのも事実です。
一方で、「もっとブログを大きくしたい」という思いも。
「ブログだけではなく、ウェブ全般の知識を広く身につければ、さらにブログを成長させることができるのではないか?」
そんなことを考えていたときに出会ったのが「ウェブ解析士」の資格でした。
本ページではブログを大きくするうえでウェブ解析士の資格は役立つのかという疑問に、ウェブ解析士の資格を取得した筆者が解説。
ウェブ解析士の概要やブログへの役立て方などが理解できるよう、筆者の体験談を交えながら、説明していきます。
ウェブ解析士とは
ウェブ解析士とは、「アクセス解析をはじめとしたウェブ解析データを活用し、デジタルマーケティングを通して事業の成果を導く人材(原文ママ)」のことです。
もう少し分かりやすく言えば、データやレポートを正しく分析できるウェブの専門家。
ブログをただ書くだけでは成功できませんし、成功するためには、ブログを様々な角度から分析する必要があります。
この資格を得るためには、一般社団法人ウェブ解析士協会が行う試験に合格することが必要です。
デジタルに関する様々な知識を体系的に習得できるため、IT・広告業界に勤める方がウェブ解析士の資格を取得することが多くなっています。
ウェブ解析士で学べること
ウェブ解析士はデジタルマーケティングに関する知識を幅広く学べる資格です。
では具体的にどのような内容を学ぶことができるのか。
大きく分けると8つの分野に分類されています。
それぞれ一言で紹介すると…
ウェブ解析と基本的な指標
ウェブ解析士の仕事やウェブの仕組み、解析の視点に関する説明など、ウェブ解析を行ううえでの基本的な考え方を学びます。
事業戦略とマーケティング解析
ウェブ解析士が事業戦略を学ぶ理由から具体的な分析手法を学び、マーケティングの基礎を身につけます。
デジタル化戦略と計画立案
各フェーズにおけるマーケティング戦略、具体的にはKPI(Key Performance Indicator)の定め方や計画の立案方法を学びます。
ウェブ解析の設計
サイトに流入してきたユーザーのアクセス分析を中心としたウェブの解析手法を学びます。
インプレッションの解析
サイトや広告がどれだけ表示されたかという指標であるインプレッションの解析を取り扱います。
エンゲージメントと間接効果
広告やSNSのユーザー行動(エンゲージメント)に関する内容を学びます。
オウンドメディアの解析と改善
オウンドメディアを運営するうえで、知っておきたい解析・改善の手法を学びます。
ウェブ解析士のレポーティング
主にGoogleアナリティクスを用いたレポーティングやプレゼン手法を取り扱います。
以上がウェブ解析士で学べる8つの分野となります。
それぞれまとめると下記のとおりです。
ウェブ解析と基本的な指標
事業戦略とマーケティング解析
デジタル化戦略と計画立案
ウェブ解析の設計
インプレッションの解析
エンゲージメントと間接効果
オウンドメディアの解析と改善
ウェブ解析士のレポーティング
ウェブ解析士の3コース
ウェブ解析士の試験には、デジタルマーケティングの知識や習熟度に応じて、3つのコースが用意されています。
試験は基礎問題:応用問題=7:3の比率で設定。
基本的な内容だけではなく、より実務に即した実践的な内容まで多岐にわたって出題されるのが特徴です。
3つのコースはこちら。
ウェブ解析士
- ウェブ解析士の試験で最も簡単なコース
- ウェブ解析の基本を試されるテスト
- 認定試験のみ
- 目的はデータやレポートを正しく分析して、正しい判断ができる人材になること
- 受験時期は随時
- 受験料は17,600円(税込)
- 認定講座は11,000円(税込)
- 専門講師が試験範囲を体系的に講義、ただし、受講は任意
- 認定講座は11,000円(税込)
上級ウェブ解析士
- ウェブ解析士の上級試験コース
- 主にデジタルマーケティングの実務領域が問われる内容
- 認定方法は下記を修了すること
- 事前課題
- 中間課題
- 修了テスト
- 修了レポート
- ウェブ解析士試験の合格者のみ受験可能
- 目的はデジタルマーケティングの戦略立案から分析・提案まで幅広く手掛け、事業のコンサルティングを行える人材になること
- 受験時期は随時
- 受験料は88,000円(税込)
- 認定講座と試験を含む
ウェブ解析士マスター
- ウェブ解析士の最上級試験コース
- ウェブ解析における専門的な内容
- 認定方法は下記を修了すること
- マクロ解析レポートコース修了
- ミクロ解析レポートコース修了
- 講師養成コース修了
- 上級ウェブ解析士試験の合格者のみ受験可能
- 目的はウェブ解析士を育て、指導できる人材になること
- 受験時期は随時
- 受験料は440,000円(税込)
- 3コース合計
ウェブ解析士の資格は役立つの?
ここまでウェブ解析士の概要をお伝えしてきましたが、結局のところ、ブログを作成するうえでウェブ解析士の資格は役立つのか?
結論から申し上げると、「最も簡単な『ウェブ解析士』コースの資格を持っておくと、ブログ運営するうえでは役に立つことも多い」と感じています。
ここまで述べてきた通り、ウェブ解析士の試験で取り扱う内容は、ブログも含めたウェブサイトを運営するうえで、理解しておけば、より良いブログを作成できるヒントばかり。
ユーザーが快適に閲覧できるブログの作り方やGoogleアナリティクスの分析方法など、ブログ運営では大いに役立ちます。
ただし、『上級ウェブ解析士』以上は必要ありません。
理由は『上級ウェブ解析士』以上で取り扱う知識がなくても『ウェブ解析士』のコースで十分な知識を得られることやなかなか手を出しづらい受験料であることなどが挙げられます。
特に役立つ知識5選
デジタルマーケティングを知識を体系的に習得できるウェブ解析士の資格。
その中でも筆者が特にブログ運営で役立つと感じた知識やノウハウを5つ紹介します。
分析手法
ウェブ解析士で学ぶ分析手法はブログ運営でも大いに役立つので必見です。
ブログ運営ではブログの強み・弱み、ライバルがどれだけいるのかといった情報を分析することがとても重要。
そこで役立った分析手法を紹介します。
3C分析
3C分析は顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company/Corporation)をそれぞれ分析する手法です。
ブログにおいては、誰がターゲットとなるのか、誰がライバルなのか、自社の強み/弱みは何なのかを分析するうえで役立ちます。
ブログを作成したばかりのころに、必ず行いたい分析です。
SWOT分析
SWOT分析は自身のブログにとっての強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)をそれぞれ分析する手法です。
ブログの内的要因と外的要因を整理してまとめます。
自身のブログに強みがあっても、ライバルが強すぎたり、ブログ規模を拡大する機会がなかったり、今後市場が縮小する恐れがあったりすると、ブログを大きくすることはできません。
それぞれの領域を分析することで、自身が取り扱うブログジャンルが成長するのかを見極めることができます。
情報収集ツール
ブログを作成するうえでは、ライバルやトレンドの情報を抑えることはとても大切です。
ウェブ解析士では情報収集ツールを学ぶことができます。
Googleトレンド
Googleトレンドは、時期ごとにGoogleで検索されたキーワード数の増減やキーワード別の検索数比較ができるツールです。
キーワードの繁忙期/閑散期を簡単に知ることができますし、キーワードの検索数を知ることで、ニーズのある/ないキーワードを簡単に知ることができます。
Similarweb
Similarwebはウェブサイトを様々な観点で分析できるツールです。
自身のサイトだけではなく、ライバルのサイトまで、流入経路やユーザー分析、広告出稿キーワードなど、サイトをあらゆる角度でチェックできるのがポイント。
メディアモデル
ブログのPVや収益を上げていくためには、様々な指標を分析する必要があります。
ウェブ解析士で学習するメディアモデルはブログを大きくしていくうえで必須の知識。
例えば、
- ブログ記事がなかなか表示されない場合はどうすべきか
- ブログ記事がなかなかクリックされない場合はどうすべきか
- ブログ記事は見られているが、コンバージョン(≒申込)が少ない場合はどうすべきか
といったような、様々な指標を分析して、改善点を見つけることができるようになります。
SNS
ブログ記事を拡散していくうえで、SNSを活用した発信は必要不可欠です。
ウェブ解析士の試験では、SNSを活用していくにあたって、理解しておかなければいけないポイントが出題されます。
メディアモデルと同様に、投稿を伸ばしていくために意識すべき指標も要チェックです。
Googleアナリティクスの分析
世界で最も使用されている分析ツール・Googleアナリティクスについての知識は欠かせません。
Googleアナリティクスの使い方や各指標の見方など、ブログを成長させるうえでは必須の知識を学ぶことができます。
さいごに
ここまでウェブ解析士の資格がブログ運営で役立つのかについて解説してきました。
ウェブ解析士はブログを含めた様々なサイト分析をするうえで役立つ知識を習得できます。
一方で、一般の方にとっては難しい内容も多く含まれているため、必要な情報のみピックアップすることが重要です。
資格を取らなくても、テキストで知識を習得するだけでも問題ありませんので、ぜひ、自身のブログ運営に役立ててみるとよいでしょう。
より、詳しい内容を知りたい方は、東大卒で大手化学メーカーのマーケティングを担当するらいくさんの記事も参考にご覧ください。
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